TSMC、友達光電(AUO)の台中工場を388億台湾ドルで取得
TSMCは台中市西屯区にあるAUOの既存工場を、自社の営業と生産に使うために取得します。価格は2件の鑑定額のうち高い方と同じです。
TSMCは、ディスプレー大手の友達光電(AUO Corp.)から台中の工場を取得します。価格は税抜きで388億台湾ドル(約12.0億ドル)です。TSMCは2026年10月29日、台湾証券取引所への開示でこの取引を明らかにしました。取引日も同じ日としています。DigiTimesもこの取引を報じました。
対象の資産は、工場建屋、その中のクリーンルーム、工場を支える付帯設備です。TSMCは取得目的を自社の営業と生産での使用としています。開示は、この拠点で扱う製造プロセスや製品を示していません。開示の時刻は台北時間14:05、ソウル時間では15:05でした。
海外からTSMC株を持つ投資家にとって、この開示は同社の生産能力に一つの拠点が加わることを意味します。工場建屋とクリーンルームはすでに建っています。価格は、TSMCが毎月得る売上高と比べると小さな額です。
西屯区の9棟
開示によると、工場は台中市西屯区にあり、9つの建物番号で登記されています。登記上の床面積は合計429,030平方メートルです。これは台湾で床面積に使う単位で約129,782坪にあたります。開示は、使用可能な面積をそれより広い約166,000坪としています。
この工場をめぐるAUOの交渉相手は、TSMCが最初ではありませんでした。DigiTimesによると、AUOは同じ台中の施設について広達電脳(Quanta)との先の取引を取りやめた後、TSMCとの取引に合意しました。DigiTimesは、Quantaとの合意の条件を伝えていません。
高い方の鑑定額で価格決定
開示によると、両社は市場価格と専門家の鑑定を参考に価格を交渉しました。資産の評価は2社の鑑定人が行いました。1社は373億台湾ドル(約11.5億ドル)と評価しました。もう1社の評価額は388億台湾ドルでした。いずれも税抜きの額です。合意価格は、2つの評価額のうち高い方と同じです。
開示によると、AUOはTSMCの関係者ではありません。取締役会の承認は「該当なし」とされています。開示は、取引がTSMCの社内の決裁権限に基づいて承認されたとし、異議を唱えた取締役はいなかったと記しています。
1カ月の売上高の10分の1未満
TSMCは取引所に提出した月次売上高の報告で、2026年9月の売上高を5,118.6億台湾ドル(約157.6億ドル)としました。AUOへの支払額は、この1カ月分の10分の1に届きません。
利益と比べると、差はさらに大きくなります。最新の四半期報告が対象とする2026年1〜6月の2四半期で、TSMCの純利益は1兆2,795.8億台湾ドルでした。これは半期の累計額で、1四半期の数字ではありません。
台中の取引は、Pacific Tapeが今月取り上げたTSMCの生産能力に関する2本目の話題です。10月20日には、Chosunbizの報道を引用してTSMCが台湾に3nmの工場を追加すると伝えました。3nmは半導体の世代を示す呼び名で、実際の寸法ではありません。開示もDigiTimesも、その工場をAUOの拠点と結びつけていません。
10月を通じた下落
TSMC株は、開示前日の10月28日に2,425台湾ドルで取引を終えました。1ドル=32.468台湾ドルで換算すると、約74.69ドルです。株価はこの日、1.04%上昇しました。
この上昇は、数週間の下落の後のものでした。10月5日から10月28日にかけて、株価は台湾ドル建てで5.83%下落しました。米ドル建てでは7.45%の下落です。差は為替によるものです。同じ期間に台湾ドルは1ドル=31.907台湾ドルから32.468台湾ドルへと、1.76%下落しました。
情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。
出典
- 台積電 重大訊息: 公告本公司取得廠房及附屬設施
- AUO sells Taichung plant to TSMC for NT$38.8B, scraps Quanta deal
- TWSE closing prices (TSMC)
- New Taiwan dollars per US dollar (statistic 731Y002)
- TSMC: monthly revenue, September 2026
- TSMC: consolidated income statement, 2026 January to June (year to date, 2 quarters)
- TSMC: dividend distribution
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