ラム・リサーチ、株価16%下落後に250億ドルの自社株買いを設定
米国の半導体製造装置メーカーが、株価が約6分の1下がった取引日の直後に、自社株を消却するための巨額の枠を設けました。ニューヨークから東京まで、半導体株の指数が下落していました。
フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)によると、ラム・リサーチ(Lam Research)は最大250億ドルの自社株を買い戻す新たなプログラムを承認しました。この米国の半導体製造装置メーカーは、11月5日の米国市場の取引終了後に計画を発表しました。同日の取引で、同社株は16.36%下落し、185.20ドルで引けました。
フィナンシャル・タイムズによると、同じ発表には四半期配当も含まれていました。配当の金額と支払日は報じられていません。
16%の急落直後に250億ドルの計画
自社株買いでは、企業が自らの現金を使って市場から株式を買い戻します。その分、投資家が持つ株式の数は減ります。今回のような取締役会の承認は、企業が使える金額の上限を定めるものです。全額を使う義務はありません。
この計画で目を引くのはタイミングです。ラム・リサーチの取締役会は、同社株として最も大きな1日の下落の一つの直後に計画を承認しました。株価が下がっていれば、同じ金額で前日より多くの株式を消却できます。
バロンズ(Barron’s)は11月6日の記事でこの点を取り上げました。同誌は、計画がラム・リサーチにとって良い時機に出たと論じました。これはバロンズの判断であり、同社の財務に関する事実認定ではありません。プログラムの規模とタイミングについて、ラム・リサーチ自身の理由は報じられていません。
ラム・リサーチは、Pacific Tapeの読者が追う半導体メーカーから一歩離れた位置にあります。同社は半導体そのものを生産しません。工場が半導体を作るための装置を販売しています。主要な半導体製造装置メーカーについての解説では、各社が何を作り、顧客が誰かを説明しています。
米国の半導体指数よりも大きく下落
ラム・リサーチ株の下落は、米国の半導体株全体の下落の一部でした。SOXとして知られるフィラデルフィア半導体指数は、11月5日に9,011.14で引けました。11月4日から12.25%の下落です。この指数は米国上場の半導体株の動きを示します。アジアのトレーダーもよく参照する指数です。SOXの仕組みとアジアが注目する理由は解説記事で説明しています。
ラム・リサーチの16.36%の下落は、指数の下落より大きなものでした。自社株買いの発表は、同社株が業界全体より弱かった一日の終わりに出たことになります。
11月5日の米国市場では、急落の原因を一つに絞る見方は出ていません。ラム・リサーチの自社株買いに関する声明は、自社の株価には触れていません。
翌日、ソウルと東京はそれぞれ約6%下落
下落はアジアの主要市場にも及びました。台湾のTAIEXは11月5日に41,574.72で引けました。11月4日から3.2%の下落です。
11月6日、韓国のKOSPIは5,059.69で引け、6.02%下落しました。日本の日経平均株価(Nikkei 225)は同日、57,434.77で取引を終え、5.96%下落しました。どちらの下げ幅も、前日の台湾の下落を上回りました。ソウル市場の動きは半導体株の急落が深まり、KOSPIが6%下落して2度目の大幅安で取り上げています。
自社株買い計画は、11月6日にソウルと東京で取引が始まる前に公表されていました。上の数字は、同日に指数が下落したことを示すだけです。アジアの半導体株の投資家がラム・リサーチの発表に何らかの反応を示したかどうかは、これらの数字からは分かりません。
サムスン電子、SKハイニックス、TSMC、マイクロン(Micron)、キオクシアの株主にとって、この計画は一つの材料です。半導体株が急落する中で、米国の大手サプライヤーの一社が現金をどう使っているかを示しています。他の装置メーカーは、今回の下落を受けた同様の措置を発表していません。
情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。
出典
- Lam Research Corporation Announces $25 Billion Share Repurchase Authorization and Declares Quarterly Dividend
- Lam Research Sure Picked a Good Time to Buy Back Its Own Stock
- PHLX Semiconductor Index (SOX) closes
- KOSPI index closes
- TAIEX closes
- Nikkei 225 closes
- US regular-session closes (Lam Research)